遺言書の有無の確認
公正証書遺言
公証人の立合いのもとで作成される遺言書で、費用はかかりますが、安全で最も確実な方法です。
遺言者は、公証人と証人2人以上の立合いのもと、遺言者が遺言の内容を口授し、公証人が筆記します。
この内容が正しいものであることにつき、遺言者、公証人、証人が署名捺印し、公証役場と遺言者本人がそれぞれ保管します。
秘密証書遺言
自筆、代筆、ワープロ等で作成してもいいのですが、署名押印をします。
これを封紙に封入し、遺言書と同じ印で封印します。
そして公証人1人及び証人2人以上の前で遺言書を提出して自己の遺言書である旨申述します。
公証人が、その秘密証書 遺言を提出した日付、及び遺言書の申述を封紙に記載した後、遺言者、証人、公証人がこれに署名して印をします。
自筆証書遺言
遺言者が自分で遺言内容を全文書き、日付、氏名、押印し封印します。
費用が不用で手軽なことから最も利用度が高いと思われます。
その反面自筆証書遺言は遺言者のみで作成されるため、滅失、毀損、偽造、変造、隠匿の危険性があります。
また、家庭裁判所の検認を受けなければなりません。
遺言には普通方式として、(i)自筆証書遺言、(ii)公正証書遺言及び(iii)秘密証書遺言の3つがあり、特別方式として(i)死亡危急者の遺言、(ii)伝染病隔離者の遺言、(iii)在船隔絶地での遺言及び(iv)船舶遭難者の遺言の4つがあります。
それぞれ要件が法律で定められており(民法968~984)、その要件を満たさないものは遺言としての効力は有しません(民法960)。
また、遺言は満15歳未満の者や禁治産者など法律上の意思能力のない者が作成したものは無効となります(民法961~963)。